chiritannyaaの日記

山に登ったときに思ったことを書き連ねる日記

8月1日 剣山

過去に何度か行ってみようかと思った剣山

なかなか実現には至りませんでしたが、とうとう今回、初となる四国の山に登ってきました✨

 

ここ最近は午後から雷雨の可能性が高いものの、基本的には天気予報にはずっと晴れマークが並んでいます

今年は仙丈ヶ岳爺ヶ岳、将棊頭山、御嶽山、と日帰りしやすいアルプスの山々に登ってきました

今回もどこかアルプス方面に行こうかな、と漠然と考えていましたが、今この時季に登りたい山がパッと思い浮かんでこない

どこかいい感じの山はないかと地図と睨めっこしてみますが、なかなかピンとこない

いっそのことアルプス方面に行くのをやめて行ったことないところに行ってみるのもいいんじゃないか

そう考えて他のエリアにも目を向けてみることに

そういえば前々からちょっと気になっていた四国の剣山

ちょうど四国の天気予報には晴れマーク

移動距離、移動時間もアルプスに行くよりもちょっとだけ時間がかかるくらいでそれほど問題はなさそうです

そんなわけで四国の剣山に行くことに決定しました

 

登山予定日の前日の夜に自宅を出発し、徳島へと車を走らせます🚗

こちらの方面に高速で向かうとき、降りるつもりはないのに、大阪のとある分岐でなぜだか高速を降りてしまうことがありました

しかも過去に2回とも💦

今回もその魔の分岐で高速を下ろされてしまうのか、

と心配になりましたが、ルートの検索をしてみたところ、今回はその分岐を通らないようです

以前は名神高速の集中工事をやっていたために迂回させられていたルートに魔の分岐があったようで、今回は集中工事も終わっており、魔の分岐を通らなくてもよいことがわかりました✨

まずは一安心です💨

夜な夜な車を走らせ、とうとう四国に上陸です

高速を降りてから少し仮眠をとろうかと思っていましたが、そのまま車を走らせて登山口まで行き、駐車場で仮眠をとることにします

山道に入ると、道幅は狭くグネグネと曲がりくねっています

当然ながら街灯なんてものはなく、真っ暗な山の中に車のヘッドライトに照らし出された細い山道をただひたすら登山口まで登っていきます

途中、二ホンジカと野兎に遭遇

自然が豊かなんだな、と思いながら無事に剣山の登山口にあたる見ノ越駐車場に着きました

さすが百名山

思っていたよりもたくさんの車が停まっていました

 

当初の予定は日の出後の早朝の涼しい時間帯から登ろうかと考えていましたが、せっかく四国まで来たことだし、四国の山からのご来光を拝みたいと思い立ち、日の出前から登り始めることにします

2時間程仮眠をとり4時過ぎに登山口を出発します

同じように考えている人もいるようで、登山口にはポツリポツリヘッドライトの明かりが見られました

 

標高1000m台の真夏の山

ヘッドライトを目がけてやや大きめの虫たちがブンブンと飛んできます

日の出前といえども8月の山の中は湿度も高く蒸し蒸しとしていてそれほど涼しくはありません

登山口を出発してすぐに汗が噴き出してきます

早朝から汗だくになりながら、まずはリフトの終点にあたる西島駅というところを目指して登ります

登山口近くには、クマ出没注意の立札がありました

四国にもクマがいるのか、とこの時初めて知ります

念のためクマ鈴も持ってきていたので、クマ鈴を鳴らしながら登っていきます

四国にはクマがいないものだと思っていましたが、資料館で後から詳しく知りましたが、数が少ないながらもツキノワグマが生息しているとのことでした

途中、暗闇の中にヘッドライトに照らされてこちらを見る光る二つの眼に少しドキッとしますが、それが二ホンジカの目だとわかり一安心です

 

だんだん空が白み始めてきました

日の出の時刻は5時過ぎ

だんだんと日の出の時刻が迫っていますが、見晴らしが良い場所にはなかなか辿り着けません💦

樹林帯を抜け、テント場らしき場所に出ます

リフト終点まではもうすぐのようです

あたりはもうヘッドライトがいらないくらい明るくなってきました

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雲がやや多めの空模様

綺麗なご来光、というわけにはいかなさそうな感じです

リフト降り場は少し開けた場所だったので太陽が昇るのをしばらくを待ってみましたが、どうやら日の出の方角が違うようです

東側の空が見える開けた場所まで再び登り始めます

雲が多いせいか、日の出時刻を過ぎても一向に太陽は出てきません

今日ご来光を見るのは無理だったのかと諦めて、先へと進むことにします

しばらく登ると、東側の雲間からオレンジ色の光が差し込み始めました

遅ればせながら、雲間からのご来光です☀️

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真夏の太陽

雲間からでも力強い光を放っています

光の筋が辺りを照らしてとても綺麗な光景です

雲ひとつないご来光も素晴らしいですが、こういう感じの雲があるときの空の変化もとても見応えがあります✨

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しばらくの間、朝日が創り出す景色を楽しみます

 

諦めかけていたご来光

 

こんなにも素晴らしいものが見えると思わなかったので、今回の山行、もうすでにかなり満足度が高くなっております

とはいえ、本来の目的は剣山に登りにきたので、目的を達成すべく先へと進んでいきます

 

尾根筋につけられたよく整備された登山道を進んで行くと、立て看板のある分岐に出ました

劔神社と剣山頂上ヒュッテとの分岐のようです

 

 

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まずは山頂を目指すので頂上ヒュッテ方面へと進んで行きます

少し進むと建物が見えました

頂上ヒュッテのようです

そこから先は綺麗に整備された木道の上を歩きます

木道の上を歩くと、トントントンという音が小気味よく辺りに響き渡ります

 

先ほど出た太陽は

再び上層に広がるの雲の中へと入ってしまい少し薄暗いですが、雲の中から漏れる光がなんとも神々しい感じで印象的です


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次第に明るくなり始め、周りの山々も見渡せるようになってきました

普段のこの辺りのことをよく知らないのでわかりませんが、ご来光からずっと、印象的な景色の変化が続いています

 

 

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山頂周辺にぐるりと敷かれた木道を辿り、まずは無事に剣山の山頂に着きました
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山頂は少し風が強めに吹いていました

まだ登り始めてからそれほど時間も経っていないので、次の目的地、次郎笈へと向かいます

 

これぞよく写真で見る景色

笹で覆われた美しい緑の稜線が目の前に見えます
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剣山山頂からまず降りになります

降り始めは少し足場の悪いガレた登山道

浮石に気を付けながら降っていきます

もう少し人が歩いているかと思いましたが、見える範囲では2人ほどの登山者の姿しか見当たりません

鞍部の一番下まで降りきると、今度は次郎笈へ向けて登り返していきます

緑の山容と空がとても綺麗です

雲には羊雲のような雲

 

なんて気持ちのいい稜線だろう、

と思いながら歩いていましたが、だんだんと足元が険しくなってきました

岩場のようなところもあり、少しずつ傾斜も急になってきました

寝不足もあるのか少し体が重い感じがするので、ゆっくりと次郎笈を目指して登っていきます
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笹原の登山道を登りきり、次郎笈の山頂に着きました

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振り返ると剣山山頂と歩いて来た稜線が綺麗に見えます✨
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周りを見ると次郎笈から奥にもまだまだ笹原の美しい稜線が広がっています
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時刻は7時少し前

朝から何も食べすにここまで歩いてきたので、ここで朝ごはんタイムにします

暑くもなく寒くもない気温

ただ、やはり8月

降り注ぐ日差しはなかなか強烈で日が当たっている部分はジリジリと暑さを感じます

景色を眺めながらのんびりと休憩していると、南の方角からどんどん雲が流れ込み始めました

あっという間に辺りは流れ込んできた真っ白なガスに覆われてしまいました

 


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その後少しだけ視界が開けましたが上部は分厚いガスに覆われたままです

風も出てきたので剣山の山頂へと戻ることにします


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剣山の山頂に戻る頃には霧雨のようなものも降り始め、下り坂のお天気

せっかく四国まで来たのだから、本当は一の森方面へも足を延ばし、剣山を満喫しようと思っていましたが、こんなお天気ではこの先の行程をどうしたものかと迷ってしまいます

山頂付近でしばらく悩んでいると、先程まで降っていた霧雨は止んだようで、少しだけガスも薄くなり周りの景色が見えるようになってきました

天気予報を見てみるとどうやら一時的な雨のようで、この先雨は降らなさそうな予報

相変わらず辺りは真っ白なガスに包まれたままで、天気予報を鵜呑みにしていいものかと悩みましたが、当初の予定通り、一の森まで歩き、ぐるりと回って下山することにします

 

剣山山頂を後にし、一の森の方へと進みます

笹の生い茂る道を緩やかに降っていきます

しばらくすると樹林帯に入り、南アルプスのような苔むした森の中を歩きます

 

緑のきれいな森

癒されます

 

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遠くの空では少し青空も見えています

二の森を過ぎ、一の森へと続く最後の急登に差し掛かりました

その頃になるとちょうど日差しも出てきていっきに暑さが増します

汗だくになりながら急登を登るきると目の前に建物が見えてきました

一の森ヒュッテです

そこからもう少しだけ登ると一の森の山頂に着きました

再び真っ白なガスに包まれていました

 

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一の森の山頂を後にし、再び二の森の方へと戻ります

二の森までは行かず、その途中にある分岐を両剣神社方面へと歩きます

しばらくはなだらかなトラバースルート

苔むした雰囲気のいい森の中を歩きます

 


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苔むした森の中は癒しでいっぱいです✨

しばらく歩くと水の流れる音が聞こえ小さな沢に出ました

どうやら穴吹川という川の源流のようです


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診ずを手ですくってみるととても冷たい

このルートでこんな源流を通るとは知らなかったので、なんだか得した気分です♪


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穴吹川の源流から少し進むと、行場へと続く分岐にでました

行場へ進むと険しい鎖場を通る道のようです

もう一方の道は鎖場などはなく、キレンゲショウマの群生地を通ります

ちょうどキレンゲショウマが開花し始めたということらしいのでそちらの方へと進んでいきます

この辺りからすれ違いの登山者が増えてきました

皆さんキレンゲショウマがお目当てのようです

少し足場の悪い急登に差し掛かると、左手に黄色い蕾つけたお花が見えてきました

咲いているものはまだ少なく蕾の状態のもののほうが多いですが、どうやらキレンゲショウマの群生地に着いたようです

 

 

 


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初めて見るお花

自生している地域はとても限定的のようで、とても珍しいお花だということでした

ちょうど開花の時期に来られて良かったです

 

キレンゲショウマの群生地を過ぎると、あとは朝も通った刀掛けの松まで登り返すだけ

なんだかんだでもう6時間程うろうろし続けていました

何だか少し疲れた感じもします

刀掛けの松に向けてゆっくりと登っていると、突然目の前に一匹の二ホンジカか現れました

 


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人に慣れているのか、こちらをチラリと見ただけで全く逃げようとはしません

刀掛けの松まで戻ると立て看板があり、二ホンジカに餌を与えないでくださいという注意書きがありました

どうやら先ほど見た二ホンジカは人から餌をもらって人慣れしてしまった二ホンジカの個体だったようです
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時刻は10時半

リフトも動き出したのか、続々と登ってくる人とすれ違います

10時半ともなると、気温も高く強い日差しが照り付けてきます

今から登ってくる人たちはなかなかの暑さの中を登るんだろうな

と思いながら下山していきます

リフト降り場を過ぎてからは樹林帯の中を歩くので直射日光から逃れられ歩きやすくなりました

 

駐車場に戻ると、上からは真夏の強烈な日差し、下からはアスファルトからの照り返しの熱がムンムンと漂っています

麓の暑さに比べればまだまだ優しい暑さだとは思いますが、なかなか体に堪えます💦

 

車に戻り軽く着替えを済ませます

時刻はまだ12時前

駐車場の一画にある自然情報センターというログハウス風の建物

そこに立ち寄ってみることにします

中には剣山を中心とした四国の山々の自然や、そこに生息する動物たちについてのことが詳しく展示、説明されていました

四国にはツキノワグマが生息しているものの、その数はものすごく少ないということも知ることできました

 

途中にある温泉に立ち寄り、無事に帰宅です