chiritannyaaの日記

山に登ったときに思ったことを書き連ねる日記

10月2日 荒川三山、赤石岳の旅 DAY1 椹島から千枚小屋

 

今年は南アルプスの山々を巡りたい

 

ずっとそう思ってはいるけれど、天気予報との相性がなかなかよくない

今回の連休、ようやく待ちに待った好天の予報☀️

南アルプスの山を歩けるかも

期待が膨らみます✨

 

このまま天気予報が変わらなければ絶対に行きたい❕

 

天気予報が変わらないことを祈りながら、連休の山行に向けて、計画を練ります

 

去年からずっと行きたいと思っていた聖岳

聖平小屋はもう小屋閉めの後

小屋の営業はしていなくても冬季小屋として解放されているので冬季小屋に泊まるか、テント泊で行くのでもいい

そうすると、10月中ならまだ行けるチャンスが何度かありそう

今回取った三連休じゃなくてもいいのかも

 

となると、もうひとつ南アルプスで行きたかったところ

荒川三山、赤石岳のエリア

こちらは10月の中旬が小屋閉め

まだ小屋は営業中

登山口の椹島までのバスを利用するためには、最低一泊、山小屋の予約をとって宿泊する必要がある

今年行けるチャンスはもう今回の三連休が最後

それを逃せば来年

 

そんなわけで、10月最初に取った連休は荒川三山、赤石岳を巡ることにしました

 

予定は2泊3日

初日、もしくは2日目のどちらかに必ず山小屋泊をしなければなりません

2泊とも小屋泊したほうが断然ラクなはず

ですが、普段ほとんど小屋泊しないのできっと落ち着かない

大変なのはわかっていても一泊はテント泊をすることにします

さて、小屋泊が先か後か

いや、その前にどっちまわりで歩くのか

椹島を起点に時計回りで歩くのか反時計回りで歩くのか

それによっても予約する山小屋が変わってくる

いやいや、さらにその前にこんな直前で山小屋に空きがあるのかどうか

まずはそこが一番の問題

 

2拍3日で周回するとなると、行程的に千枚小屋と赤石小屋に一泊ずつするのがちょうど良さそうな感じ

本当のところは、小屋泊するのならこの2つの山小屋の間にある荒川小屋に泊まってみたかった

カレーが美味しいという話だったので😋

でも荒川小屋に泊まるとなるとどうやっても2泊3日の行程ではバランスよく日程を組めない

残念ですが、今回は荒川小屋に泊まるのは諦めて、千枚小屋と赤石小屋で小屋泊とテント泊を一泊ずつすることにします

 

さて、肝心の山小屋が空いているかどうか

 

ネットで予約状況が見れて予約もとれたのは9月末のぶんまで

10月からの予約は電話で空きを確認して予約をとるしかないようです

山小屋が空いていなければ行きたくとも行けない

まずは山小屋に空きがあるかどうかを伺うべく、電話をかけてみます

 

確認してみたところ、千枚小屋は2日、3日とも空いているとのこと

赤石小屋はというと、2日は空いているけれど3日は満員

そんな返事が返ってきました

電話先の方には、また検討して連絡します、とお伝えしていったん電話を切ります

 

さて、どうしよう

時計回りに歩くのなら、1泊目は赤石小屋でテント泊、2日目に千枚小屋に小屋泊

この一択のみ

反時計回りに歩くのなら、どちらの小屋に泊まってどちらの小屋でテント泊するかも自由に選べます

 

うーん、困った

何から決めるべきなのか

 

仮に1日目にテント泊をしたとすると、2日目の朝はテントの撤収作業をしてからの出発

時計回り、反時計回りどちらで歩くにしても、2日目の行程の長さは変わらない

2日目はコースタイムで9時間ほどと長め

朝早い時間から歩き始めることを考えると、テントを撤収している時間がもったいない気がする

そう考えると、テント泊は2日目にした方が良さそう

3日目はどちらの山小屋でテント泊をしたとしても、椹島まで下山するだけ

比較的時間には余裕があるはず

時間に追われながらテントの撤収をしなくても良さそうです

そうなると、1日目に小屋泊する方が時間も効率良く使え、気持ち的にも楽な気がしてきました

 

そんなわけで、一日目は小屋泊、2日目にテント泊をすることにまずは決定です

 

次はどっち周りで歩くのか

山小屋の空き状況は3日の赤石小屋だけが空いてない

時計回りプラン、反時計回りプラン

2日目にテント泊をするならどちら回りでも歩けます

簡単に決まるかと思いきやそんな都合よくはいきませんでした

 

またまた悩んでしまいます

うーん、困った

どうしようか

 

ここを歩いている皆さんのレポートを見てみても半々くらい

まぁたぶん、どっち回りで歩いたとしてもそんなに大きな違いはなさそうなんですが、それでもどちらかに決めなければなりません

 

何を決め手にしたらいいのか

色々と調べているうちに、こんな情報が

千枚小屋のテント場は少し離れた場所にある、とか

樹林帯にあってテントが湿ってしまう、とか

 

撤収の時にテントが湿っぽいよりは乾いている方がいい

特に他に決め手になりそうな情報もなかったので、たったこれだけの理由で反時計回りで歩くことに決めてしまおうかと思います

反時計回りにして、2日目に赤石小屋でテント泊

そう決めかけましたが

 

いや、でも

 

3日の赤石小屋は満員

となると、3日に赤石小屋でテント泊をする人も多いんじゃないか

赤石小屋のテント場は30張ほどとそれほど広くなさそう

着いた時にテント場が満員ってこともあるのかも

テントが張れなかったら困る

南アルプスの混雑具合がわからないので少し不安になってきました

 

どうしよう

悩みに悩みます💦

 

そして辿り着いた結論は

 

反時計回りプラン

一日目は千枚小屋泊

二日目は赤石小屋でテント泊

そう決めました

 

 

これで荒川三山と赤石岳を巡ることにします

相方さんにも了承を得て、急いで山小屋へ予約の連絡をします

この時すでに出発日の前日💦

電話口で、キャンセル料がかかる旨を説明されて無事に予約完了

山小屋とバスの予約は取れたので、あとは現地まで行って歩くのみ

もう、行くしかありません

南アルプス縦走へ向けて準備に取り掛かります

 

 

前日の夜

 

畑薙第一ダムへ向けて車を走らせます

高速を降りてからの下道がなかなか長い

途中でシカも飛び出してきたり🦌

途中にある道の駅で仮眠をとり、翌朝、畑薙第一ダムへと向かいます

 

畑薙第一ダムの夏季臨時駐車場

とても広い場所

駐車場が広すぎるのか、車の数はまばらに見えます

駐車場も広いのだけれど、実際、思っていたよりも車の数は少ない

バスの出発時刻まではまだ1時間以上あります

準備をしている人の姿もちらほら

この山域に挑む方は皆さん、できそうな雰囲気の方ばかりです

時間はたくさんあるのでゆっくりと準備を進めていきます

山小屋は今週末で小屋閉め

駆け込みで登る人が多いのかと思いましたが、その後も車はポツリポツリとやってくるだけ

北アルプスに比べると本当に少ない

 

この時期の平日、椹島へ向かうバスは7時15分と15時15分の2本のみ

つまり、今日から山に入る人はこのバスに乗り合わせた人たちだけということになります

バスの出発時刻が近づいてきました

バスの乗り場へと向かいます

先に並んでいた人は5、6人ほど

私たちが並んだ後ろにも数人が並びますが、数えてみても15人いるかいないか

本当に少ない

 

しばらくするとマイクロバスがやってきました

バスの側面には東海フォレストのロゴ

このバスが椹島まで向かうようバスのようです

バスを運転していたヘルメットを被った年配の男性が名簿を持ってバスを降りてきました

ここから椹島までの間は、この男性がひとりで切り盛りしていました

名簿で名前と人数の確認をした後、バスへと乗り込みます

全員乗り込んで17名

思っていたよりも少ない人数です

100名山でもあるし、もう少したくさんの人がいるのかと思いましたが、ちょっとこれは予想外

 

バスに乗り込んだ後は座席の上にあるヘルメットを被ります

椹島までの区間は落石も多い道

バスに乗車中はヘルメットを着用するとのことでした

 

バスは椹島へ向けて出発します

椹島までは約1時間ほどの道のり

山肌に切り開かれた道をゆらゆらと揺られていきます

基本的には舗装された道

時折、ガタンゴトンと大きく揺れることもありますが気になるほどではありません

道の端々にはたくさんの落石

今年は台風が来なかったから落石による通行止めなどもなく平穏だったとか

バスを停めて運転手さん自らが道路の真ん中に落ちている落石をどかすことが何度かありましたが順調にバスは椹島へ向かっています

椹島に着くまでの間、バスの運転手さんが周辺の山々の案内をしてくれます

きっとこの運転手さんも登山をするんだろうな、

とわかるくらい、周りの山々についてはとても詳しく話してくれました

天気は朝から快晴

途中、茶臼岳が見えたり聖岳が見えたりとなかなかテンションがあがる道中です

まだ紅葉の時期には少し早いようで、車窓から見える景色の大部分は青々とした木々ばかり

運転手さんのお話によると、11月の中旬くらいになるととても見事な紅葉が見れるんだとか

確かに随分と山深い場所

きっと山全体が紅葉したときにはものすごい景色になるんだろうな、

と、紅葉の季節にも来てみたい気持ちになります

 

バスが聖岳の登山口を過ぎたところ

後方の座席から突然声がしました

聖岳の登山口で降りる予定だった方のよう

バスが聖岳の登山口を通過してしまい慌てて声を上げたようです

予約の手違いだったのか、運転手さんは全員が椹島でバスを降りるという認識だったようで通過してしまったようでした

聖岳の登山口からは少し過ぎた場所でしたが、そこまでは離れていない場所

そこで2人組の男性がバスを降りていきました

 

 

再びバスは椹島へ向けて走り出します

 

畑薙ダムを出発して1時間ほど

もう間もなくバスは椹島に着くようです

バスの運転手さんはこの後の登山道の進む方向、千枚小屋方面の登山口はここをまっすぐ、

とか、

赤石小屋方面はここから、

とか、

バスを降りてからの道順も丁寧に案内してくれました

わかりやすくてこれはありがたい

 

無事にバスが椹島へと到着

バスを降りてみると外の空気はヒンヤリとしています

少し肌寒いくらいの気温

 

バスを降りた人たちはすぐには出発せず、ベンチで準備をしながら周りの様子を伺っているような感じ

最後の方にバスを降りた私たちもすぐには出発せず、準備を整えます

なんとなく、みんな誰かが歩きだすのを待っているかのよう

その中で1人の男性が歩き始めます

私たちも準備を済ませて歩き出します

2泊分の荷物が入ったザックがずっしりと肩にのしかかってきます

重い💦

初日の行程は、椹島から千枚小屋までは約6時間

そして、翌日も翌々日もこの荷物の重さとはお付き合いせねばなりません

果たして最後まで歩ききれるんだろうか、

と毎度のごとく不安でいっぱいになりながらの歩きだし

まだ歩き始めたばかり、時間はまだまだたくさんあるので、無理せずのんびりと進んでいくことにします

 

歩き始めてしばらくすると、後から出発した方々が続々とすぐ後ろまで迫ってきていました

道を譲って追い越してもらいます

狭いトラバース道を抜けたあと、一旦、車道に出ます

しばらくは広い林道歩き

大型ダンプの通行はあるので、ダンプがやってくるのを避けつつ先へと進んで行きます

ここでも後ろから来た人にどんどん抜かされていきます

さすが、南アルプスに挑戦する方々はやはり皆さん健脚の方ばかり

 

しばらく林道を歩くと左手に吊り橋が見えてきました

この吊り橋を渡った先が千枚小屋方面へ向かう登山道へと続いていきます

南アルプスでは定番の吊り橋

ゆらゆらと揺れる吊り橋の上を対岸へと渡っていきます

目の前に壁のように立ちはだかる斜面、ここから本格的な登山道が始まります

 

吊り橋を渡ってから待っていたのはいきなりの急登💦

上を見上げても延々と続く樹林の急登

ゆっくりと黙々と登っていきます

登山道は南アルプスらしい細かい小石と土が混ざりあった道

細い尾根には足場が狭いところもあり、バランスを崩さないよう、注意して登っていきます

尾根沿いを登ること30分、少し傾斜が緩んで開けた場所に出ました

先を歩いていた方々がちょうどこの場所で休憩をしています

まだ歩き始めて30分ほど

ようやくザックの重さが体に馴染んできたところ

休憩は取らずそのまま先へと進んでいくことにします

そこから先はしばらくゆるやかな傾斜が続きます

その後、降ったり登ったりの繰り返し

アップダウンを繰り返すこの区間は、時間の割に標高がなかなか上がっていきません

先ほど休憩していた人たちがまたすぐに後ろまで追いついてきていました

道を譲るにはまだ少し距離が離れている感じ

もう少し差が詰まってから道を譲ろう

そう考えながら歩いていましたが、ある一定の距離から一向に差が縮まってきません

私が先頭で次に相方さん、少し離れて年配のご夫婦、その後ろに女性の2人組

この並びで6人パーティーのような感じになり同じペースで進んでいきます

 

先頭を歩き続けるプレッシャー💦

ちょうど道幅も狭く、道を譲る場所もない

しばらくプレッシャーと闘いながら歩いてみましたが、とうとう限界がやってきました

ちょうど少し登山道が広くなっている場所があったのでそこで道を譲ることにします

ずっと後ろを歩いていた年配の男性、

せっかく歩きやすいいい感じのペースで歩かせてもらってたのに、

と笑いながら追い越していきました

どうやら知らないうちにペースメーカーにされていたようです

いやいや、かなりのプレッシャーだったんですよ💦

と心の中で思いながら、笑顔で道を譲ります

譲った後はペースアップしたのか、あっという間に4人の姿は見えなくなってしまいました

 

誰もいなくなったところでまずは喉の渇きを潤して、再び樹林帯を歩き始めます

椹島を出発した時は少し肌寒いくらいでしたが、もうすっかり汗だく

喉も渇くはずです

 

まだまだ続く樹林帯

斜面につけられた細い道をジグザグに登り、階段状になった木の根っこを登り

しばらく歩くとまた開けた場所に出ました

ここには標識があり、小石下という場所のよう

標識には千枚小屋までは4時間30分とのこと

ようやくこの日の行程の3分の1

長丁場です

 

ここでは先ほど道を譲って追い越していったご夫婦と、椹島を1番に歩き始めたソロの男性が休憩していました

時計を見てみると時刻は10時30分

お昼にはまだ少し早い時間

次に開けた場所に出たら休憩をとるということにして、もう少しだけ進むことにします

 

小石下からしばらくは車道と並行しながら進むようで、時折、車輌の通る音が聞こえてきます

傾斜は緩く歩きやすい道

登山道は斜面をトラバースするように続いています

深い樹林帯、登山道はこの先まっすぐと続いていますが、見えている範囲で休憩するのに良さそうないい感じの場所は見当たりません

地図で確認してみても、この先の清水平の水場まで休憩できそうな場所はなさそう

清水平の水場まではたぶんまだ1時間くらいはかかりそうですが、そこまでは頑張って歩くことにし、そこで休憩を取ることにします

結局、小石下からは1時間以上歩くことになりましたが、無事に清水平の水場までやってきました

なんだかんだでけっこうな時間歩き続けてしまいました

お腹もぺこぺこです

ようやく休憩☕️

ここで同じバスに乗っていた、先行していたソロの方々もここで休憩していたようです

ちょうど休憩を終えて出発するところでした

少しだけ会話をしてお別れします

 

清水平

斜面の中腹にあり近くに小さな沢があります

ここが水場のようです

木のベンチのようなものがあったのでザックを下ろして腰かけます

木漏れ日が差し込んではいますが樹林帯の中

日差しの暖かさはなく、動いていないと少し肌寒いくらい

休憩していると、1人また1人と同じバスに乗り合わせていた人たちがやってきて、同じようにここで休憩をとります

きっとみんな目的地は同じ千枚小屋

ここまでも抜かしたり抜かされたりしつつ、同じようなペースで進んできました

この後も何度も顔を合わせることになりそうです

今朝、たまたま同じバスに乗り合わせたというだけで数時間しか経っていませんが、顔見知りになっていて、同志のような感じ

なんだか不思議な縁を感じます

 

お腹も満たされたので体が冷え切る前に出発することにします

千枚小屋まではあと3時間ほど

標高差ではまだ800mほどあります

重いザックを背負って再び歩き始めます

登山道の雰囲気も少し変わってきて、辺りには針葉樹林が増えてきました

木漏れ日と鳥の囀りが心地いい爽やかな針葉樹林の森✨

傾斜もそれほどキツくはありません

登山道は広いし道は歩きやすい

のんびりと歩いていきます

標高が2000mを越えても針葉樹林の森が続きます

清水平から1時間ほど歩いたところ

少し上の方から話し声が聞こえてきました

地図で確認してみると、どうやら見晴らし岩と呼ばれる場所のよう

千枚小屋までの道のりの中で唯一の眺望ポイントだとか

登山道から逸れて見晴岩へ行ってみることにします

5分ほど歩くと開けた場所に出ました

目の前には荒川岳から赤石岳へと続く稜線が一望できます✨

稜線の鞍部にある荒川小屋も確認できました

 

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明日にはあの稜線を歩いている

そう思うと、楽しみなような、ちょっと不安なような

なんとも言えない気持ちになります

この場所でもいつのまにか同じバスに乗り合わせたメンバーが集まっていました

和気藹々とした感じ

唯一の眺望ポイントということで皆さん、のんびりと寛いでいるようです

私たちは一足先に見晴らし岩を後にし、先へと進みます

 

登山道に戻り再び千枚小屋を目指します

ここから千枚小屋まではあと2時間ほど

なだらかな針葉樹林の森歩きが続きます

登り始めからずっと樹林帯が続いていますが、この辺りはいかにも南アルプスの森、といった雰囲気でとてもいい感じの場所です

 

1時間ほど歩いたところで前方に2人の登山者の姿が見えます

駒鳥池への分岐の地点

清水平で先に出発していたソロの男性2人がいました

 

おっ、来たね〜

 

と声をかけられます

 

駒鳥池、すぐそこだよ

と、右手の方を指して教えてくれました

 

すぐだからザック下ろして行ったらいいよ

 

この何気ないアドバイス

ちゃんと聞いていくべきでした

後から後悔することになるとはこの時は微塵も思ってもいませんでした

 

駒鳥池、すぐそこならザックを下ろすまでもないかな、と

重たいザックを上げ下げするのも大変なので、ザックを背負ったまま駒鳥池への道を降り始めます

少し湿った道ですが特に問題はありません

すぐに目の前に広がる森の中に池が見えてきました

 

標高2400mにある池

木漏れ日が差し込み、それが苔の緑色を色鮮やかに照らしていてとても綺麗な場所です

癒しの場所✨

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池に近づくと池のほとりは少しぬかるんでいました

写真を撮るために少し池に近寄ります

池の周りには落ち葉が堆積していて、池との境目がはっきりしません

水辺近くはかなりのぬかるみ

注意しながら写真を撮ります

倒木の上に足を乗せ、しゃがみこんでパシャリと撮影

 

よし、戻ろう

 

と、その瞬間悲劇が😱

 

泥濘の上にあった倒木

その倒木の上に置いた足のつま先側に体重が乗りすぎて前のめりに

 

やばい

 

と思ったときには時すでに遅し💦

膝からぬかるみにダイブ😱

両手と膝下は泥だらけ

首からぶら下げていたカメラにも泥がつきます

 

立ち上がってみたものの、ぬかるみは底なし沼のよう

足は脛あたりまでぬかるみの中に沈んでいます

なんとか相方さんにひっぱり出してもらい陸地へと這い上がります

 

両手は手袋をしていたので手袋が泥だらけになっただけで済みましたが、膝下は泥でグッショリ

靴も泥で真っ黒です😱

とりあえず、その場に落ちていた葉っぱや木の枝を使って泥を落としていきます

が、綺麗に取れるはずはありません

何とか最悪な状態からは脱却し、見れる感じまでにはなりました

こんなことになるならちゃんとアドバイスどおり空身で来れば良かった

そう思いましたが、それも後の祭り

 

駒鳥池との分岐まで戻ると、先程までいた2人の男性の姿はなくなっていて、同じバスに乗っていた別の登山者の姿がありました

膝から下が泥だらけなのはちょっと恥ずかしいのでそそくさとその場を離れていきます

まだ初日

あと2日間山を歩くのに、初っ端から泥まみれ

ちょっとテンションが下がります

幸い、トレッキングパンツの予備は一枚持ってきていたのでパンツに関しては着替えてしまえば問題ありませんが、靴はドロドロのまま

アッパー素材がスエードなのがまた厄介😭

そんなこんなで、泥だらけになってから歩くこと1時間あまり

千枚小屋まであと少しという標識が出てきました

とうとうこの日の行程も終わりが近づいてきましまた

足元を見てみると、パンツについていた泥が乾いてきたようで手で払えばパラパラと剥がれ落ちるようになっています

小屋に着くまでに少しでも泥を落としていきたい

乾いた部分の泥を叩いて払い落としながら進んでいきます

小屋直前

階段状になった登山道

疲れているからなのか、実際に傾斜が急になったのかはわかりませんがなかなかのしんどさ

足が重い💦

きっとここが今日最後の踏ん張りどころのはず

そう思い、階段状の登山道を登りきると、小屋のモーター音が聞こえてきました

そしてすぐに茶色い屋根の建物が見えてきました

 

 

14時30分

この日の目的地、千枚小屋に到着です


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小屋前には2、3人の人がいるだけで閑散としていました

入り口の扉を開けて中に入ってみると小屋内は広く明るい

予約の旨を伝え、受付を済ませます

入り口すぐ横の場所2つが私たちが割り当てられた場所

荷物を置いて、ようやくのんびりできます

小屋の中は思っていたよりも寒く、登ってきたままの格好では汗冷えをしてしまいそう

何より泥だらけのパンツを早く脱ぎたかったので、手早く着替えを済ませます

インナー類を一式着替えると体の冷えも落ち着いてきました

小屋内にはストーブがありますが、火がついていないので寒い🥶

上下ともダウンを着込んで暖かくします

体の中からも温まろうと思い、温かい飲み物を飲むことに

バーナーと保温ボトルを持って小屋前のベンチへと移動します

登っている時はそれほど寒いとは思いませんでしたが、10月の標高2000m付近はやっぱり寒い

小屋前の温度計を見ると気温は3度ほど

お湯を沸かしてアツアツのコーヒーを飲んだら一気に体が温まりました

同じバスに乗っていた人たちもベンチでくつろいでいますがバーナーは持っていないようで、少し寒そうにしています

バスに乗り合わせていた人たちも続々と小屋にやってきます

小屋の前からはお天気が良ければ富士山が見えるということですが、あいにく真っ白なガスに覆われて眺望は何もありません

しばらく粘ってみましたが、一向にガスが晴れる気配はなし

だんだんと寒さが増してきたので小屋へと戻ります

 

小屋の中は相変わらずヒンヤリ

周りの人たちは寝袋に半身入った状態で本を読んだり話をしたりして各々くつろいでいます

 

17時

夕食の準備ができたとのこと

食堂へと移動します

この日の宿泊者は15人ほど

ほとんどが今日同じバスに乗り合わせた方々

 

夕食はハンバーグをメインとした献立

疲れた体に温かいものが染み渡っていくのがわかります

それまでずっとどこか肌寒さを感じていましたが、食べたことによりようやく体がポカポカと温まってきました

食べるって大事だな

と、改めて実感しました

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食後は少しのんびりして、翌日の行程を確認します

2日目の宿泊地の赤石小屋まではコースタイムで9時間ほど

天気は良さそうなのでご来光を狙いたい

日の出の時刻はだいたい5時半過ぎ

朝3時起きの3時半出発

そうすれば稜線のどこかで日の出が見られるはず

早出の翌日に備えて早々に眠ることにします

 

夜22時前

トイレに行こうと外に出て見ると、空にはとても綺麗に月が出ていました

小屋前の温度計を見てみると気温は0度

まあまあの冷え込みです

 

明日はどんな1日になるのか

楽しみでもあり、ちょっと不安でもあり


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南アルプスの旅、1日目は無事に終了です🌙