chiritannyaaの日記

山に登ったときに思ったことを書き連ねる日記

10月25日 易老渡から光岳へ DAY1

 

去年も計画していた光岳

去年は夜のランニング中にうっかり転んで、膝を縫う怪我をしてしまい行けずじまい😢

今年もなんだかんだで先延ばしになってしまっていましたが、ようやく行けそうです

お天気も良さそうなので、2泊3日、易老渡起点で反時計回りに聖平小屋を周って降りる計画で歩くことにしました

 

直前の天気予報では、1日目に少し雪が降るという予報⛄️

初日の行程は易老渡から光小屋まで

南アルプスの南部、光岳の標高は2500mほどなので、雪が降ったとしてもそれほど多い量にはならないはず

初日さえ乗り越えてしまえば、2日目、3日目は快晴の予報

絶好の登山日和☀️☀️☀️

ただ、少し気温は低めの予報です❄️

初日はテント泊の予定🏕

どれほどの冷え込みになるのか少し心配ではありますが、できる限りの防寒対策をして向かいます

 

登山口にあたる芝沢ゲートまではすれ違い困難な場所があったりとなかなかの山道です💦

穴ぼこだらけの道を越え、なんとか無事に芝沢ゲートの駐車場に到着しました

泊まっている車は15台ほどですが、あたりに人の姿はなく静まりかえっています

準備をしているとすぐ後に車が2台ほどやってきました

途中に買い込んだ飲料水やら食料などをザックに詰め込み準備を済ませます

ザックを持ち上げてみると、明らかに最近のテント泊の中で1番の重量😱

同じ2泊3日の前回の北岳のときよりもザックが重たくなっています💦

果たしてこの重量を背負って今回のルートを最後まで歩ききることができるんだろうか、

と少し不安になりますが

かといってザックに入れたものはすべて必要なものばかり

中身に削れるものなんてありません

 

いつもより少々重たいザックを背負い、まずは易老渡へと続く林道を歩いていきます🚶‍♂️

易老渡までの林道はキツい傾斜があるわけでもなくほとんどほぼ水平に移動していく感じです

ちょうど紅葉の季節

周りの山々は橙や黄色に色付いた葉っぱで彩られてなかなか見応えがある景色です🍁

曇り空なのと山にかかっているガスで日差しがないぶん、少し鮮やかさは物足りないですが、それでも易老渡までの1時間ほどの林道歩きの間、目を楽しませてくれました✨

しばらく歩くと、背後から工事車輌が続々とやってきます

かなりの台数の車が山の中へと入っていきました

途中、斜面を駆け上がる一匹のキジの姿を見たり

そんなこんなで歩き始めてから約1時間ほど

ようやく易老渡までやってきましたf:id:chiritannyaa:20221030020841j:image

ここからは本格的な登りが始まります

長い道のりなので、頑張りすぎず急ぐこともなくマイペースに登っていくことにします😁

 

沢にかけられた橋を渡るといきなりの急登

少し前に登り始めたソロの登山者の鈴の音が上の方から聞こえてきます

この先、道はひたすらつづら折れに登っていくようです

足下は細かく砕けた石が積み重なった浮石だらけの登山道

浮石と急登のコラボレーションで足下はかなり不安定です

バランスを取りながらゆっくりと登っていきます

出だしからなかなか大変💦

ここでふと、登山に出かけるちょうど数日前に見たテレビ番組のことを思い出しました

"ストックの使い方について"

いつもはストックをザックに付けてはいますが登山中に使うことはほとんどありません

この時ばかりは番組の影響もあってか、ちょっと今日はストックを使って登ってみようかな

なんていう気持ちになりました

ザックからストックを取り出して再び登りはじめます

 

あれ、めちゃくちゃラクちん😄

先程までは片足でバランスを取り踏ん張りながら登っていましたが、ストックを使いはじめたらスイスイと登っていけます😁

なんて便利✨

多少浮石に足を取られても気にならず、サクサクと登っていけます♪

 

光岳の登山道は急登だ、

と、登山前にいろいろな媒体で見かけましたが、急登なぶん、登ったら登っただけ確実に標高が上がっていきます

登山口の易老渡は三桁の標高だったので、1時間ほど登ってもまだまだ標高は里山レベルの位置にいますが順調に標高を稼いでいます

易老渡から見上げていたガスのあたりまで登ってきたのか、周りはすっかり真っ白になっていました

眺望のない樹林の急登をひたすら登り続けます

少し傾斜が緩やかになり、開けた場所に出ました

どうやらここが面平というところのようです

易老渡から約1時間半、ここまで朝から何も食べずに登ってきたので、とりあえずエネルギーを補給しなければということで、ここで朝ごはんを食べること🥪

倒木の上にザックを下ろし、少し休憩☕️

他にも休憩している人がいるようで、少し離れたところから話し声が聞こえてきました

休憩中、何人かの下山者が面平を通り過ぎて行きます

易老渡からここまでで、10人ほどの人とすれ違いました

停めてあった車の台数と照らし合わせてみると、今日登っている人はかなり少ないんじゃないかという計算になります

歩いている時は汗をかき、寒さを感じませんでしたが、止まっているとやはり肌寒く感じる気温

体が冷え切る前に再び登り始めます

面平から先、登山道の傾斜は今までよりは少し緩やかになったような気がしましたが、急登には変わりありません

標高が上がるにつれてだんだんと南アルプスらしい雰囲気の森になってきました🌲🌲🌲

倒木に生えた緑の苔と黄色の落ち葉のバランスがなんとも綺麗な景観✨


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だんだんと植生も変わり、標高2000mを超えると足下には少しずつ雪が出てきました

2000mあたりからは登山道の傾斜もだいぶ緩んで登りやすくなりましたが、時間の割に思うように高度が上がらなくなってきました

2000mから2200m付近まではなかなか標高が上がらず、時間的にとても長く感じました


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左手の方を見ると、ガスの切れ間から雪を纏った南アルプスの山々を垣間見ることができました
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13時少し前

易老岳らしきところの分岐までやってきました

光岳方面、茶臼岳方面、登ってきた易老渡方面への所要時間の記された標柱があります

地図では付近に易老岳の山頂があるということですが、それらしきところが見つかりません😢

翌日もこの場所を通るので、今回は先へと進むことにします

 

易老岳の分岐から光岳方面へはまずは一旦下っていくようです

せっかくここまで登ってきたのに下るのか、

と少し勿体ない気持ちになっているのをよそに、登山道はどんどんと下へ降っていきます😱

せっかく2300mを超えるところまで登り上げたのに、2200m程まで下ってしまいました

雲の中なのか、あたりは真っ白

周りの景色も何も見えません😢

たまにフワ〜っと、何か白いものが舞っています

雪が降っています❄️

お昼から天気が快方に向かうというような天気予報でしたが、まさかの雪❄️


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風がないのでそこまで寒さは感じませんが、明け方まで降っていた雪が解けずに残っているということは、気温は氷点下近くのはず

動きを止めると体が冷えてしまうので、ゆっくりと歩き続けます

三吉平というところまで下りきると、そこからは登りに転じます

今までとは登山道の雰囲気も変わり、岩がゴロゴロと転がる枯れた沢筋を登っていきます

沢筋の登りは見通しも悪く、このゴーロ帯の登りがいったいどこまで続いているのか全くわかりません

 

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ここを越えたら終わりかな、

と思いながらその地点まで登ってみると、またまた同じような地形の登りが目の前に現れます

何度もそれを繰り返し、ようやく静高平の水場までやってきました

水場の水は出ていません


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少し上に登ったところにあるもう一つの水場

こちらは水がサラサラと流れていました

小屋への水はポンプアップがとまってしまっているとのこと

少し重くなりますが、小屋まではもうあと少しのはず

こちらで明日の朝までのぶんの水を補給していきます

1,5リットルほど水を補給し、小屋へ向けてラストスパートです

明らかにザックの重みが増した感じがありますが、長かった樹林帯歩きからも抜け出し小屋はもう間近

ハイマツの間を通り抜け、イザルガ岳への分岐にやってきました

お天気の回復はまだ見込めそうにもないので、こちらも翌日に登ることにします


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光小屋へと続く木道へと足を進めます🚶‍♂️

目の前は初冬を思わせるような寒々しい光景⛄️

センジガ原を抜け、とうとう光小屋目前までやってきました

何気なく振り返ってみると、背後には冠雪して真っ白になった富士山の姿が見えます👀


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ガスガスで眺望は期待していなかったので、まさかこんな景色が見えるとは、とびっくりしてしまいました

冠雪した富士山が神々しかったのか、達成感なのか、何なんだかよくわかりませんが、何故だかちょっと涙が出てきてしまいました

 

小屋でテントの受付をして初年度限定カラーの手ぬぐいも購入😄

テント場は上と下とあるようですが、どうやらこの日のテント泊は私たちだけのようで場所は選びたい放題

かなり冷え込む予報だったので、風を防いでくれそうな壁がある上のテント場にテントを張ることにしました

テント場は砂地でフラット

テント場のど真ん中に張らせていただきました⛺️

 

テント設営後、光岳山頂に行くかどうか悩みましたが、悩んでいるうちに時間も日没近くになってしまったので、光岳への登頂は明日することにし、しばしテント内でゴロゴロ

天候の回復もまだかな~、

なんて思いながら少し外の様子を見に行ってみると

 

❗️❗️❗️

 

絶景タイムが始まっています


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急いで相方さんを呼びにテントへダッシュ💨

カメラを持ち再び小屋横の展望地へ急ぎます📷

小屋番さんも小屋から出てきてカメラを構えています

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みるみる辺りが茜色に染まっていきます

隣で小屋番さんが

ヤバいヤバい、

と連呼

どうやらシーズンの中でもなかなかの夕焼けのようです✨


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ちょうど冠雪した部分が浮かび上がるように見える富士山🗻

2週間前に北岳から眺めた富士山とはまた違った顔を見せてくれました✨

東側の空も綺麗に染まり、本当に綺麗な日の入りでした✨
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テントに戻ってからは寒さとの闘いです❄️

テント内の結露もびっしりと凍りつく冷え込み😱

深夜12時ごろ、小屋前の温度計はマイナス7度を指し示していました。。。