chiritannyaaの日記

山に登ったときに思ったことを書き連ねる日記

9月29日 早月尾根からの剱岳 DAY2

2日目

 

早月小屋から剱岳までのコースタイムは登りで約3時間、下りでは約2時間半

早月小屋から馬場島までの下りは約4時間ほど

剱岳に登ってテント場に戻り、テントを撤収してから馬場島の駐車場まで戻るのに、コースタイム通りに歩けたとしても10〜11時間はかかりそう

途中の休憩やら山頂での写真撮影タイムを入れたら12時間くらいはみておきたい

9月末ともなれば日の入りの時刻も早くなっており、18時にはすでに暗くなってしまいます

樹林帯だとさらに早い時間から薄暗くなることは確実なので、17時までには下山を終わらせて駐車場に戻っていたい🚗

 

そんなわけで、出発の予定時刻は4時半

早月小屋のテント場を出発するのは夜明け前となります

 

4時45分

予定より少し遅くなりましたが、早月小屋のテント場を出発します

結局、出発する時間までには前日にびしょ濡れになったいたトレッキングパンツは乾きませんでした

朝早い時間の森林限界を濡れた衣類で登るのはリスクがあると思い、仕方なくレインパンツを履いての出発です

前日の雨に打たれながら登った疲れが完全には取れていないようで、登り始めから体が重く感じます

少し登ったところで後ろを振り返ってみると、街の夜景がとても綺麗でした

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空も満天の星空

前日とは違い、今日は好天が期待できそうです

1時間ほど登ったところで、空が明るくなってきました

前方には剱岳のギザギザとした岩尾根のシルエットが見えます

本峰に取り付くまでにはまだまだ長い尾根を越えていかなければなりません

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右手側を見てみると室堂らしきところが見えます
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この日は日の出の時刻が5時半すぎ

時計を見てみると、すでに日の出の時刻は過ぎていますが、早月尾根は剱岳の陰になっているため、日の出の時刻を過ぎてもまだ日差しは届いていません

日差しの暖かさを感じられるのはまだもう少し先になりそうです

 

前日に降った雨で湿った登山道はまだ完全に乾ききっておらず滑りやすいところもちらほら

濡れた岩の上のトラバースなどは、かなりの緊張を強いられます

昨日も急登でしたが今日は今日で急登が続きます

昨日と違うところは、今日は天気も良く、周りの景色を楽しみながら登れること

やはり景色を眺めながら登れるのは気持ちがいい

振り返ると、赤い屋根の早月小屋はすっかり小さくなっていました

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だんだんと空が明るくなり、頭上には綺麗なブルーの空にが広がっています

前日の雨のおかげか、とても澄んだ綺麗な空です✨



登山道はハイマツの間を縫うようにつけられており、要所要所でロープや鎖場も出てきます
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日差しが届くところと影になるところの境界線がはっきりと見て取れます





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標高は2600mを越えましたが、登山道はまだそれほど険しい感じではありません

少し足場の悪い急登を登っていると、目の前に何やら動くものの姿がありました


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ライチョウです

 

登山道に1羽と、すぐ近くの茂みの中に1羽

合計2羽のライチョウが何かをしきりに啄んでいました


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かわいい✨

 

まさかこの早月尾根でライチョウさんに出会えるとはまったく想像していなかったので、思わぬサプライズ登場に驚いてしまいました

この険しい早月尾根でしばしの間、緊張感から解放されて癒しの時間です

その後ライチョウさんは、なんということもなく急な斜面をテケテケッと下りて行き、茂みの中へと姿を消していきました

 

ライチョウさんに元気をもらい、また気合いを入れ直して早月尾根を登っていきます

しばらくすると、日帰りと思われるソロの登山者がすごいスピードで後ろからやってきて、あっという間に尾根の向こう側へと見えなくなりました
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標高もかなり上がり、前方に見えていた岩尾根の向こう側から太陽が出始めました☀️
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岩尾根を乗り越えると、いよいよ本格的な険しい岩陵帯が始まります

鎖場や岩登りの連続します

足場にボルトが一本打ち込まれた場所も何とか通過

両手両足を駆使しながら登っていきます
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険しい岩場を登りきると、別山尾根との合流地点が見えてきました


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まわりを見渡してみると、どこを見ても絶景✨

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別山尾根との合流地点からは、登山者の数が急激に多くなります🚶‍♂️🚶‍♂️🚶‍♂️

合流地点から少し歩き、とうとう剱岳の山頂に到着しました
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風もなく最高のお天気✨

眺望は360度素晴らしい

言うことなしです😄

前日、雨の中を頑張って登ってきて本当に良かった


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最高のお天気です☀️

 

時刻は8時30分

山頂はまだそれほど混雑していないので、しばらくのんびりと過ごすことにします

その間に、日帰りで早月尾根を登ってきた猛者の方々が続々とやってきて記念撮影をしています

 

9時を過ぎると山頂も少しづつ混雑し始めてきました

山頂も満喫したことなので、そろそろ下山を始めることにします

 

好天ということもあり、続々と登ってくる人の姿が確認できます

鎖場が連続する狭い登山道なので、すれ違いの場所を考えながら歩かなければなりません

そして、落石にも注意しなければなりません

 

下りは登りの時よりも高度感を味わいながらの下山になります
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朝は薄暗くてわかりませんでしたが、早月小屋周辺の山肌はところどころ黄葉が進んでいて綺麗です🍁


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剱岳山頂から早月小屋へ戻る途中に、一ヵ所だけチングルマが群生している場所がありました

登りの時にもチングルマがたくさんあることに気づいていましたが、その時はまだ薄暗かったので帰りにゆっくりと立ち寄ろうと楽しみにしていた場所です

ここで少し休憩をとることにします

チングルマの綿毛越しに見る剱岳の岩峰がなかなかいい感じ


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太陽の光が当たってキラキラと輝くチングルマがとても綺麗です✨
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とってもステキな場所

なんだかオアシスのような場所です

 

そのオアシス的な場所で十分な休息をとれたので、ここからテント場まではいっきに下ります
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ところどころで色付いて見ごろになった木々が目を楽しませてくれます🍁
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すっかり暑いくらいの日差しが降り注ぐ中、まずは無事に早月小屋のテント場まで戻ってきました

昨日は真っ白なガスで覆われていたテント場

前日とは打って変わって、素晴らしい絶景が望めます

 

前日の雨でびしょ濡れになっていた衣類やテントもすっかりカラカラに乾いていました

テントの中も日差しの暖かさでポカポカです

ホカホカになったシュラフをしまい込み、テントを撤収して馬場島へ向けて出発します

 

 

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登りは登りで大変でしたが、下りもなかなか大変です💦

重い荷物を背負っての大きな段差の下りは、かなり足に負担がかかります

標高1000mくらいまで下ってきたころには、かなり足に痛みを感じるようになっていました

それでもまだまだ急な下りは続きます

時刻は17時を過ぎ、辺りも薄暗くなり始めた頃、ようやく早月尾根の登山口まで降りてきました
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日帰りで剱岳に登ったと思われる方々も足が痛そうに歩いていました

試練です💦

 

舗装道路も歩ききり、無事に馬場島の駐車場まで戻ってきました

少し前を歩いていた日帰りの方とも少しお話をし、剱岳登頂の達成感を分かち合います

 

一日目は雨の中を登る修行のような日でしたが、2日目は素晴らしい好天に恵まれて剱岳の山頂を満喫することができました

なかなか大変な行程でしたが、なにはともあれ、ようやく剱岳に登ることができて良かったです