夜中、轟々と吹き荒れる風の音で時折り目を覚ますこともありながらも、なんだかんだ4時半の目覚ましが鳴るまでは眠っていました
シュラフから半身出て、テントの外を見てみると、空は薄明るくなっています
温度計を見ると気温はマイナス5℃ほど
テント内の結露はすっかり凍りついています
日の出は大日ヶ岳の山頂で
と決めていたので、急いで身支度を整えます
昨日頑張って掘った雪洞を出発前に埋めてしまいます
朝から力仕事💪🏻
体も程よく温まり、寒さも感じなくなりました
時計を見ると、日の出の時刻まで場あと20分ほどに迫ってきていました
慌てて大日ヶ岳の山頂を目指します💦
稜線上は風が吹き荒れています
山頂直下まで来ると、吹き付けてくる風がとても強くなってきました
最後の急斜面をジグザグに登っていきます
ふと雪面に目をやると、何か松ぼっくりのような黒っぽい塊が落ちているのに気付きました
一瞬、熊のフンかと思いましたが、近づいて見ると、表面が凍りついた野ネズミです
どうやら凍死してしまっているようです
その表情は何とも壮絶😱
昨晩は氷点下の気温に強く風も吹き荒れていました
この辺りでは相当な寒さであったのだろうと思われます
今もかなりの強さの風が吹きつけ、動きを止めてしまうとすぐに体が冷やされてしまうくらいです
何でこんなところまで来てしまったんだい?
と、朝から少し切ない気持ちにならながらも先を急ぎます💨
そこから5分ほどで、山頂部に到着しました
何とか日の出の時刻には間に合ったようです
程なくして、太陽が出てきました
まん丸の太陽です☀️
美しい✨
ほんのり薄ピンク色に染まっていきます
前日登った野伏ヶ岳も見えました
あたりはほんのりと薄ピンク色に包まれていきます
ずっと見ていたかったのですが、山頂では相変わらず強い風が吹き荒れ、体温はどんどん奪われていきます💦
このままではマズいと思い、風を避けるために天狗山方面へと少しだけ下りることにします
大日ヶ岳の山頂部がちょっとした風除けになり、多少は風が避けられるようになりました
天狗山へ続く縦走路
ただ、やはり止まってままでは体はどんどん冷えていってしまうので、ゆっくりと天狗山方面へ進んでいくことにします
3月の日差しはまだ弱々しく、日が昇ってもなかなかすぐには暖かくなりません
天狗山方面へ歩みを進めながら、後ろを振り返ってみると御嶽山と乗鞍岳がぼんやりと浮かび上がっているように見えます
雪面に映る木々の影も何とも言えず美しい✨
この時間の、この光の加減
見慣れたはずの景色を、何か違った、神秘的な景色に見せてくれます✨
進んで行く稜線の更に向こう側にはどっしりと構えた白山が見えます
本当に素晴らしい景色✨
雪面に描かれているシュプールもいいアクセントになっています
振り返るとすっかり大日ヶ岳が遠くなりました
目指す天狗山にはだいぶ近づいてきています
大日ヶ岳山頂方面
天狗山が見えました
天狗山までは何度も小さなアップダウンを繰り返します
なんてことないウサギの足跡さえも絵になってしまうマジックアワー☀️
普通に歩けば大日ヶ岳から天狗山までは1時間ほどですが、
時間とともに刻々と変化していく景色を楽しみながら歩いているので、かなりのんびりとしたペースで進んでいました
ようやく天狗山に到着しましたが、その先にも何だかステキな景色が待っている予感
時間も7時30分と、まだまだ早い時間
少し先へと進んでみることにします
天狗山の先、稜線はなだらかに続きいていきます
天狗山の先に続いていく稜線
振り返ると、日差しの暖かさを感じるほど太陽は高い位置まで昇っていました
白山にどんどんと近づいています
大きく下っていく地形の手前で折り返すことにします
どなたかのトレースはまだまだ先へと続いています
一体どこまで行かれたんでしょうか?
野伏ヶ岳と小白山
野伏ヶ岳もだいぶ近くなりました
石徹白の集落も見えます
このまま歩けば何処へでも行けてしまいそうな感覚に陥ります^^;
静寂に包まれた中、雄大な景色を楽みます
写真も撮り終え、天狗山へと戻ることにします
相変わらず風は冷たいものの、日差しの暖かさと相まってちょうど良い気温に感じます✨
天狗山へ戻る途中、風が当たらず白山方面の眺望が開けた場所があったので、朝ごはん休憩にします
何とも贅沢なひととき☕️
天狗山を過ぎ、大日ヶ岳へ戻る途中、ようやくこの日最初の登山者に出会いました
天狗山を目指しているとのこと
この先の状況をお伝えしお別れしました
大日ヶ岳の山頂にも人影が見えます
BCの方や登山者がどんどんと登って来てます
すっかり見慣れた賑やかな風景に戻ってきました
テント場まで戻り、テントを撤収します
この頃には汗ばむくらいの陽気になっていました
お天気もいいので続々と登山者が登ってきます
テントを片付けている最中、何人かの方が興味深そうに近づいてきて声をかけてきました
無事にテントの片付けも終わり、テント場を均して下山します
ポカポカ陽気でザクザクに緩んだ斜面を下っていきます
途中、すれ違った方に
泊まりは楽しかったですか?
と聞かれ、ちょっとびっくり
確かに荷物は大きいけれど、何ですぐに泊まりだとわかったんだろう?
と不思議に思いましたが、その方はどうやら消防の方のようでした
ちょうど登山届けに記入した下山時刻だったので、登山届けを確認されていたのかな、
と解決しました
無事にゴンドラ乗り場まで戻ってきました
静寂に包まれていた雪山の中とは一転、ゲレンデの喧騒の中に戻ってきました
今年は雪が豊富で、まだまだたくさんのスキーヤー、スノーボーダーが楽しんでいました
これにて大日ヶ岳テント泊は終了です