chiritannyaaの日記

山に登ったときに思ったことを書き連ねる日記

10月14日 中房温泉から大天井岳へ DAY1

 

そろそろ北アルプスのシーズンも終わりが近づいてきました。

今年やり残したことといえば、6月に大天井岳のピークを踏めなかったこと😢

夏にリベンジしようと計画しましたが、直前の天気予報で大気の状態が不安定かつ発雷確率がとんでもなく高かったため、やむなく中止に。

今シーズン行けるチャンスもあと僅か。

今年は10月にはいってもそれほど冷え込みもなく天気の良い日も続いていたので、これはリベンジのチャンス。

そんなわけで今回は大天井岳へ。

 

6月に歩いたときは燕山荘にテントを張り、大天井岳をピストンするという行程で歩きました。

今回は、初日に大天井岳まで一気に歩く計画です。

今年は9月から日帰りでも比較的ロングを歩き、前回のテント泊では新穂高から三俣山荘まで歩ききれたことも少なからず自信になっているので、今回は初日に一気に大天井岳を目指します。

そして、泊まってみたかった大天井岳のテント場で一泊し、翌日はパノラマ銀座を縦走する計画にしました😄

 

さて、ここで悩むのが6月に歩いたように中房温泉から大天井岳に登り一の沢に下山するのか、それともその逆で一の沢から大天井岳に登り中房温泉に下山するのか、、、

大天井岳までのコースタイムは、一の沢から大天井岳へ向かうルートの方が少し時間がかかる模様。

地図上ではガツンと下るルートもなさそうなので、常念乗越まで登り上げてしまえば、あとはゆるやかに登り一辺倒というような感じっぽい。(あくまで地図を見た感じの印象です💦)

中房温泉からのルートは6月にも歩いたとおり、大下りの頭から一旦100メートルほど下ってアップダウンを繰り返し、最後、大天井岳直下をいっきに登り上げるルート。

 

これといった決め手もなく、これはめちゃくちゃ悩みました、、、🙄

 

久しぶりに常念岳にも登ってみたかったので、中房温泉まで車で行き、大天井岳、時間があった常念岳にも登って一の沢に下山、そこから中房温泉までタクシーで戻ることにしました。

タクシー料金が少しかかりますが、行きたいところを詰め込んだ満喫プランです😁

 

7時少し前。

中房温泉登山口の駐車場近くまで車でやってきました。どうやら第一駐車場は満車っぽい雰囲気🚗🚗🚗

前を走っていた車は第一駐車場に向かいましたが、そんなに歩く距離も変わらなさそうなので迷わず第二駐車場へ。

数台の車が停まっていましたが、まだまだ空きがあります😄

広めの場所に駐車して準備を始めます。

しばらくすると、前を走っていた車が戻ってきました。やはり第一駐車場は満車だったようです💦

その後もどんどんと車がやってきました。

すぐに第二駐車場もいっぱいに

やはり平日でも人気の山域です

 

準備を終え、登山口までの舗装道路を歩いていきます。

今年は10月に入っても暑い日が続いていましたが、さすがにこの時間の中房温泉付近は空気がひんやりしています❄️

登山口まで歩いていく間にちょうど体も温まってきました😊

 

7時20分

登山届けを提出し、まずは合戦小屋を目指して出発💨

同じくらいの時間に駐車場に到着した人たちはまだまだ準備に時間がかかっているのか、前後には誰もいません。

この日の目的地は大天荘、コースタイム7時間程となかなかの長丁場😵‍💫

疲れないようにあらゆる小さな段差を駆使して、いつもよりもゆっくりと体力を温存しながら登っていきます😁

燕山荘までの道のりは、合戦小屋までがなかなかの急登💦

特に、後半は階段が連続するようになり、いつも知らず知らずのうちに足の筋力を使い果たしてしまっています😢

前回も合戦小屋まではいいペースで登っていましたが、そこから少し疲れてしまった記憶が、、、

前半、体力がある時はついついペースが上がってしまうので、抑えめにゆっくりと登ります。

登り始めて10分ほど。

後ろから登ってくる人の気配がしました。

後ろを振り返ると、続々とたくさんの人がやってきます🚶‍♂️🚶‍♂️🚶‍♂️🚶‍♂️🚶‍♂️

少し広めの場所を見つけ、道を譲ります。

続々と登ってくる人に道を譲り、結局、10人以上の人に道を譲っていました😅

みなさん健脚の方ばかりなのか、それとも、自分たちのペースが遅いのかはわかりませんが、あっという間に姿が見えなくなってしまいました。

 

7時55分

第一ベンチに着きました。

ちょうど体も温まってきたのでここは休まず通過。

辺りはガスに包まれており、止まると体が冷えてしまいそうなので第二、第三ベンチも通過します。

9時20分

富士見ベンチまで登ってきました。

この辺りまで登っても辺りはまだまだガスに包まれたまま。

ベンチは休憩している人でやや混雑気味です。

登り始めで道を譲った面々の方も

一番苦手なシチュエーションです😱

抜いた人に追いつかれたのをあまりよく思っていないというピリピリとした空気感がなんとなくこちらにも伝わってきます😱足早に富士見ベンチもスルーしました。

ゆっくり登ってるためか特に息切れや疲れもなかったので、合戦小屋まで登って休憩をとることにします☕️

合戦小屋まであと10分の看板が見えた辺りから、急に頭上には青空が広がり始めました。

ようやくガスの中を抜けて雲の上に出たようです😄

 

9時50分

合戦小屋に到着です。

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ゆっくりと登ってきたつもりでしたが、出発から約2時間半と、まずまずのペースです😁

今のところ、全然疲れもありません。

登山口までの林道で車酔いをして朝ご飯を食べていなかったので、合戦小屋前のベンチで朝ご飯タイムです🥪

少し肌寒いですが、風もなく日差しもあり登山日和です♪

f:id:chiritannyaa:20211128002559j:image雲海を見ながら合戦小屋でひとやすみ♪

 

少しすると、隣のベンチに大きなザックのソロの男性がやってきました。

この後お話ししましたが、この男性の方も大天井岳まで向かうということで、目的地は同じ。

この後しばらくは励ましあいながら登りました。

 

10時過ぎ

合戦小屋を出発。

先程までとは違い、頭上には抜けるような青空、眼下には素晴らしい雲海✨

そして、稜線の向こう側に槍ヶ岳も見えてきました⛰

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本日の目的地、大天荘も小さく見えます🏠 

f:id:chiritannyaa:20211128002732j:image大天井岳から常念岳へ続く稜線

 

見えてもまだまだ遠いんですが💦それでも何だか元気が出てきました

合戦沢の頭から燕山荘まではどこを見ても素晴らしすぎる景色です✨

f:id:chiritannyaa:20211128002923j:image絶景♪

 

葉が落ちたダケカンンバの白い幹がなんとも言えず美しい✨

f:id:chiritannyaa:20211128002948j:image雲海の奥には南アルプスと富士山


f:id:chiritannyaa:20211128003224j:image後立山連峰も見えます

 

絶景を写真に収めながらのんびりと登っていきます。

 

11時

燕山荘に到着です。

気分的にはここでようやく半分といった感じ。

ここまで、思いのほかいいペースで登れていました。

いつもよりゆっくりと登っているつもりでしたが、ここまではあまりいつもと変わらないくらいの時間です。

疲れは全くありません。

この感じのまま歩ければ、順調に大天荘まで辿り着けそうです。

少し時間の余裕もできたので、ここまでは上出来です😁少し休憩をとることにしました。

燕山荘前のベンチで荷物を下ろし、エネルギー補給をします。

裏銀座の山々の眺めが本当に素晴らしい✨

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f:id:chiritannyaa:20211128003318j:image燕山荘前からの燕岳

 

今回は燕岳の山頂には行かないので、写真にだけ収めておきます😁

風もなく日差しがポカポカと暖かい☀️

30分ほど休憩して、のんびりと大天井岳へ向けて歩き始めることにしました。

ここから先はずっと右手には裏銀座の山々、前方には槍ヶ岳を眺めながら歩ける絶景ルートです✨

f:id:chiritannyaa:20211128003415j:image裏銀座の稜線


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蛙岩を通過し、どんどん進んでいきます。

しばらくはそれほどアップダウンもなく歩きやすい道が続きます。

前回、6月に歩いた時はまだ残雪があり、要所要所冬季ルートだったので、今回と微妙に歩いているルートが違います。

6月に歩いたルートは踏み抜きと笹と格闘しながら歩きましたが、今回歩いている道はかなり安全&歩きやすい❗️夏道はめちゃくちゃ良く整備されていました。

f:id:chiritannyaa:20211128003703j:imageカラマツの黄葉と槍ヶ岳


f:id:chiritannyaa:20211128003706j:image蛙岩と燕山荘


f:id:chiritannyaa:20211128003710j:imageまだ少し残っていた稜線の黄葉

 

そんなこんなで、大下りの頭までやってきました。

この辺りからカラマツの黄葉が見れらるようになりました🍁

f:id:chiritannyaa:20211128003555j:image大下りの頭から大天井岳を望む


f:id:chiritannyaa:20211128003602j:imageこれから歩く縦走路


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f:id:chiritannyaa:20211128003606j:image青空に映えるカラマツの黄葉

 

ここを下ると、その先は小さなアップダウンが連続します。

雲が湧くこともなく快晴のもと、縦走路を歩き進めていきます。

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f:id:chiritannyaa:20211128003841j:image前々回歩いた鷲羽岳

 

行く先に見覚えのある喜作レリーフが見えてきました。

唯一の鎖場&梯子です。

テント泊装備で荷物が大きくバランスを崩しやすいので、岩にザックを当てないよう足場に注意しながら進みます。

前回はアタックザックだったので難なく通過できましたが、やはり荷物が重いとなかなかすんなりと通過というわけにはいきませんでした

無事に鎖場と梯子を終え、表銀座との分岐点までやってきました。あとは大天荘までのトラバース道を登っていきます。

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6月の残雪時は大天井岳まで直登ルートをとっていたので、ここから先は初めて歩くルートになります。

大天荘まで続くトラバースルートは左側はなかなかの角度で切れ落ちており、残雪期は通行止めになるのも頷けました😱

午後になり、太陽がちょうど大天井岳の向こう側にはいり、日の陰った登山道を歩いていきます。

f:id:chiritannyaa:20211128003919j:imageこの日歩いてきた縦走路


f:id:chiritannyaa:20211128003915j:image大天荘までの最後の登り

 

この日の行程ももう残り少しのところまで歩いてきましたが、なんだかんだ最後に一気に200メートル程登り上げるのでなかなか大変です💦

ただ、ずっと一定のペースを保っていたためか、足が上がらないとか息が切れるということは一度もなく、びっくりするくらい順調に登ってくることができました。

目の前が少しずつ明るくなり、目の前に大天荘が現れました✨

 

14時50分

無事に大天荘に到着です。 

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小屋前のベンチまで歩き荷物を下ろします。

ベンチには途中まで前を歩いていた見覚えのある健脚の男性がすでにくつろいでいました。

この男性とは道中言葉を交わすことはありませんでしたが、お互いに姿は確認していたようで、目が合うと会釈をしてくれました。

パッと見、無骨な男性に見えましたが、喋ってみると山好きな感じの良い男性で、にこやかな顔で会話をしてくれました。

もう1人、こちらはこの日初めて見るかたでしたが、同じようにベンチでくつろいでおられ、この方もとても愛想の良い方で、すぐに色々とお話しして下さいました。

皆さん、とても気さくな方ばかりで、さすがにこの大天荘まで歩いてくる方は山好きな方しかしないようでした😁

 

到着した時点でテント場にはまだ5張りほど。

テント場はどこにテントを張るか迷ってしまうほどの広さ💦

どこに張っても槍ヶ岳が望めるという素晴らしいロケーションなので、ほどほどに広めの場所にテントを張ることにしました。

テントを張っていると道中お話ししたソロの男性の方もやってきました。

しばらく談笑し、また作業に戻ります。

ベンチにいた方の勧めで、まずは一度大天井岳まで登ってくることにしました。

小山裏のガレ場を越え、10分ほど登ると大天井岳の山頂です。

f:id:chiritannyaa:20211128004100j:image月と富士山

 

f:id:chiritannyaa:20211128004129j:image西鎌尾根には滝雲

 

ちょうど太陽が西に傾きかけ、槍ヶ岳がシルエットとして後ろから照らされています。

そして、西鎌尾根には滝雲。

ここでしか見られない絶景です

しばらくその景色をぼんやりと眺めていました。

f:id:chiritannyaa:20211128004256j:image翌日歩く縦走路


f:id:chiritannyaa:20211128004258j:image絶景♪

 

10月なのに、風もなく寒さも感じないポカポカ陽気。

この日歩いてきた稜線も一望できました。

明日、歩く稜線も見えます。

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f:id:chiritannyaa:20211128004511j:imageキレットから差し込む光

 

少し日も傾きかけてきたのでテントに戻ります。

日没して暗くなってしまう前に晩ご飯を済ませようということで、まだ少し明るいうちに簡単にご飯を作り始めます🥘

夕方になると少し冷え込んできたので、山ご飯の定番ですが、体が温まる豆乳リゾットを作ります。

アツアツを食べていると、だんだんと山肌がオレンジ色に染まってきました。

 

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槍ヶ岳の向こう側に日が沈んでいきます。

ご飯はまた後で温め直して食べることにし、急いで少し小高いところまで登ります。

雲海の中に沈む太陽がものすごく綺麗で印象的な日の入りでした✨
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f:id:chiritannyaa:20211128012027j:image雲海に沈む太陽

 

再びテントに戻り、食べかけのリゾットを温め直します🔥

食べ終わり外に出てみると、街の明かりと雲海がとても綺麗でした。
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0時過ぎ、月が沈んだ頃を見計らって星空を眺めるためにテントの外に出ます。

空には満点の星空🌌

f:id:chiritannyaa:20211128234613j:image大天荘の真上に見えた天の川

 

この時間でもそれほど寒さを感じません。

しばらくの間、満天の星空を堪能します

素晴らしい一日でした💤