9月29日
2日目の朝を三俣山荘のテント場で迎えます。
深夜まで降り続いていた雨もやんだ様子。
テントの外に出てみると空は印象的な朝焼けの真っ只中
雲がピンクに染まっています
刻々と変化していく朝のひと時を楽しみます☀️
2日目の行程は、三俣山荘のテント場を出発し、まずは黒部川源流碑まで下っていきます。
そこから黒部川源流を渡渉し、祖父岳の山腹をぐるっとまわって雲ノ平へ。
雲ノ平山荘から祖母岳に登り、そこから祖父岳の分岐まで戻って祖父岳に登り、岩苔乗越を経由してワリモ岳、鷲羽岳を登って三俣山荘に戻るルートです。
岩苔乗越からのルートは去年歩いたルートの逆回りです。
テント場を出発し、黒部川源流を見下ろすと、曇り空のもとではありますが、なんとも美しい黄葉が眼下に広がっていました✨
黒部川源流の黄葉
正直、今回はそこまで黄葉を期待していた訳ではなかったので、予想外にこんなにも綺麗な黄葉を見られるとは思っておらず、ちょっと驚いてしまいました😳
ここからは下った分以上の登り返しが待っていました(笑)
大きな石がゴロゴロとした道をひたすら登ります。
振り返ってみると、鷲羽岳の山肌の黄葉がとても綺麗です🍁
あまりに綺麗なので、少し登っては振り返って写真を撮るという行動を何度も繰り返していました😄
だんだんと高度が上がり、三俣山荘とその向こう側に槍ヶ岳が見え始めました。
この眺めも本当に素晴らしい✨
急登を登りきると祖父岳を巻くように、ゆるやかに登山道が続いていきます。
先ほどまで歩いていた景色とは一変、草木が生えておらず、黒い石がゴロゴロとした火山っぽい雰囲気の景色に変わりました。
帰ってから調べてみたところ、祖父岳は火山だったようです。
黒々とした石の上に赤くなったチングルマがとても綺麗
前日の雨で水滴がついて綺麗です
振り返ると、ここからも槍ヶ岳の姿が見えます。
すばらしい眺めが次から次へと現れて、写真を撮るのに大忙しです(笑)
日本庭園、祖父庭園と名付けられた場所を通り、祖父岳へ向かう道との分岐までやってくると、左手に雲ノ平山荘が見えてきました。
ちょうど荷上げの日なのか、何度もヘリが往復しています。
雲ノ平山荘は見えましたが、登山道は尾根をぐるりと巻くようについており、雲ノ平山荘へはまだまだ時間がかかる様子。
この先は右側が崩壊して切れ落ちた登山道を進み、ハイマツ帯の中を進んでいきます。
木道の敷かれたハイマツ帯が終わり、少し開けたところに出ると、そこはスイス庭園という名前のついた場所でした。
水晶岳の眺めが素晴らしい
池塘があり、とても良い雰囲気の場所です。
水晶岳の眺めが素晴らしい場所でもありました。
木道の端まで進むと、高天原方面が見渡せました。
ちょうどこのとき、青空も少し見え始めたので、急いで写真を撮ります。
スイス庭園を後にし、雲ノ平山荘へ向けて緩やかに下っていく木道を辿ります。
特に名前がついている場所ではありませんが、草紅葉の黄金色、チングルマの紅、ハイマツの緑が絶妙なバランスでとても素晴らしい景観です✨
どこを切り取っても絵になる場所。雲ノ平はそんなステキな場所です。
だんだんと雲ノ平山荘が大きく見えるようになり、あと少しというところで、ヘリの発着のため、裏からお回りくださいとの案内が出ていました。
木道を向かって右手にのびている方向へ進みます。
9時半過ぎ、雲ノ平山荘への入り口に着きました。
美味しいと評判のカレーを是非、食してみようと考えていましたが、お昼ご飯というにはまだ少し早い時間。まずはその先の祖母岳に登って、その後雲ノ平山荘に立ち寄ることにします。
祖母岳は雲ノ平山荘から往復で30分という、ピークというよりは小高い丘のような場所。
祖母岳のピークまでは木道が敷かれており、木道を辿っていきます。
祖母岳へ向かう途中の景色 奥には薬師岳
ここも庭園のような美しい景観でした。
祖母岳のピークからは黒部五郎岳の眺めが素晴らしいということでしたが、空にはだんだんと低い雲が垂れ込め、どんよりとした怪しい雲行きになってきました。祖母岳ピークにあるベンチで少しのんびりした後、雲ノ平山荘へ向かいます。
祖母岳を下り、雲ノ平山荘へ続く木道を歩いていると、ひんやりとしたものが顔に当たり始めました。
雨です☔️
小雨程度でやんでくれるかと思いましたが、そんなに甘くはなく、すぐにまぁまぁの勢いでザーザーと降ってきました。
雨予報ではなかったのに、前日に引き続きまたまた雨☔️
しかも通り雨っぽくない降り方です😱
祖母岳にいたとき、薬師岳の方から雨が迫ってきている気配は感じてはいましたが、いやいや、雨予報じゃないし、こっちまでは降ってこないだろうと楽観視していましたが、そんなことはありませんでした。
さて、このまま雨が降り続くとなると、この後の行程について考えなければなりません。このまま計画どおりに歩くのか、それとも来た道を戻るピストンに変更して早々にテント場に戻ったほうが良いのか。
せっかくここまで来たのだから周回したいという気持ちと、雨のなか稜線を歩くというリスクを背負わず、堅実にテント場に戻るべきなのではないかという葛藤😵💫
決めきれないまま雲ノ平山荘に着きました。
カレーを食べる、とは思ってはいたものの、先程の祖母岳のピークで朝ごはん用に持ってきたパンをモリモリと食べてしまって、程よくお腹いっぱいになってしまっていました😅雲ノ平山荘でカレーを食べるかどうか少し迷っていたところでしたが、今のところ雨が止む気配もなかったので、雨宿りと作戦会議も兼ねて雲ノ平山荘でカレーを食べながら考えることにしました。
雲ノ平山荘前のベンチに荷物を置き、山荘の中へ入ります。
山小屋というにはかなりオシャレな作りで、中に入るのに少し緊張してしまいます😁
色々メニューがありましたが、もちろん心は決まっていてカレー一択です(笑)
ブレンドコーヒーもオーダーし、椅子に掛けて出来上がるのを待ちます。
私たちの他に食堂の中には小屋の方とソロの男性の方が2人。
注文した商品ができあがったようで、番号札の番号が呼ばれました。
ゴロゴロと大きなお肉が入っているカレーです。
まずはひとくち🍛
思っていた感じと違う、お上品な味😳
普段、甘口のカレーしか食べれないんですが、こちらのカレーはピリッとした辛味のなかにちょっとフルーティーな味もして、とっても食べやすい✨
そしてめちゃくちゃ美味しいです😋
登山中、お腹が空いている時に食べるものは何でも美味しいと感じますが、さっきパンを食べてそんなにペコペコのお腹ではないにもかかわらず、これは本当に美味しい✨
この味を味わわず帰ってしまおうと思っていたなんて、と思いながら周りを見てみると、ソロの方々が食べていたのも、カレーとコーヒーという全く同じメニューでした(笑)
きっと山の神様の思し召しで、ここでカレーを食べていけ、ということで雨を降らせたんだなんて考えながらカレーを食べていると、窓の外が明るくなっています。
どうやら雨は止んだ様子。
遠くには青空も見え始め、天気は快方に向かっているようです
小屋の外に出てみると、晴れ間も見えます。
11時半過ぎ、雲ノ平山荘をあとにし、予定通りのルートで祖父岳分岐へ向かいます。
この時間になると、すれ違う登山者も増えてきました。
13時少し前に分岐に到着。
祖父岳へはゴロゴロと石の積み重なった登山道を登ります。
一気に山頂まで登り上げ、13時過ぎに山頂に到着です。
山頂は思ったよりも広く平です。
山頂からは黒部川源流が一望できました。
ワリモ岳と鷲羽岳も目の前に大きく見えます。
低い雲が湧いており遠くまでは見渡せませんが、それでも十分満足できる眺めでした。
鷲羽岳と三俣山荘黒部源流
鷲羽岳まではここからあと2時間あまり。
時間があれば鷲羽池にも立ち寄れるかも、と思いながら祖父岳から伸びる稜線を歩いていきます。
小さなアップダウンはありますが歩きやすい道です。
岩苔乗越に14時。
ここからは去年歩いたルートの逆向きになります。
ワリモ岳へ向かう斜面は草紅葉が綺麗でした✨
長野県側からはだんだんとガスが湧き始めています。
ガスに包まれてだんだんと周りの景色も見えなくなり、黙々と登ります。
長野県側から湧く雲
ワリモ岳を過ぎ、鷲羽岳への最後の登りを登り切る頃には、辺りは真っ白になっていました。
15時、鷲羽岳の山頂に到着です。
鷲羽池も何も見えません。
ガスが晴れないものかと10分ほど待ちましたが、全く晴れる気配もなく、体も冷えて寒くなってきました。
時間も時間なので鷲羽池はあきらめ、三俣山荘へ戻ることにします。
鷲羽岳からの下り始めはなかなか急な下りです。
道もザレていて滑りやすいので、細心の注意を払って下ります。
時折、ガスが抜けて少し景色が見えますが、またすぐに真っ白になります。
ガスの切れ間から見えたワリモ岳
上部はガスに覆われます
鷲羽岳からの下りを降りきり、テント場まで戻ってきました。
前日よりもテントの数は少なくなっています。
無事に2日目の行程も歩き切り、ご飯を食べて少し休みます。
21時半過ぎ、テントの外に出てみると前日とは打って変わって満点の星空🌌
厳しい冷え込みもなくそれほど寒くなかったので、しばらく星空を楽しみます✨
天の川もきれいに見えました。
朝からよく動いた一日なので、テントに戻りぐっすり眠ります💤